里川の現状

 田んぼの川を見に行きました。ポンプ小屋のそばの橋の上から水面を観察していたら、トラクターを運転してM氏がやってきました。トラクターを停めて降りてきて、開口一番。
 「おーい、川を何とかしてほしいよ。こんなじゃ、どーしようもないよ」
 現状を話してみたら、いま今のことではなく、昨年から川の汚れが目立ってきたと言う。私は、昨年は作らなかったので田んぼにはほとんど来ていなかったから、気がつかなかった。夏以降、川の底から黒い大きなカサブタのようなへでろが浮かび上がってきて、気持ちの悪い状態だったと言う。
 やはり一昨年からの埋め立てで、徐々に浸透してきているのかもしれない。ハエの大発生と悪臭は一昨年から始まっていました。昨年秋の上の方のチップ埋め立てで、いま悪水の漏出は目に見える状態となったわけです。


 川床を深く掘り下げての河川改修が行われていない昔ながらの里川。こういう川は本当に貴重なものになりました。女影のあおば電器交差点下流300メートルくらいのところ。
 どこの小河川も改修が行われコンクリの壁になってしまいました。ポンプ小屋下流と較べてみればよく分かります。農業の衰退でかろうじて残った“小鮒釣りし”川です。
 この川が、いま変質しつつあります。何か分からないが水を汚す物質が流れ込んでいる。川底には得体の知れないものが一面に付着し、日々大きくなっている。

 魚がいない、水中生物の姿が見えない。死んだものは見えないのだが、とにかく動くものがいない。完全な毒ではなくても生物が嫌うものが流れているのだと思う。
 ポンプ小屋下の溜りにも、私のやっている田んぼの脇の淵にも大小たくさんの魚が群れていたのだ。どこに行ってしまったのだろう。