今年もまた、原監督礼賛。来年も……

 箱根駅伝、青山学院2連覇
 昨日は途切れ途切れに見て、今日は特集番組を見た。中継放送は日本TVだったが、特集番組も日テレだけ。箱根駅伝は読売、日本テレビ独占のイベントであることが分かります。
 「スッキリ」に出演した選手のインタビューを見て、神野選手の会話表現力が昨年よりアップした感じがあります。そう思っていたら、監督が出したモットーが「言葉の力 目的・半歩先」。

 大学マラソンの監督が、選手に「言葉の力」を求めることが、普通ではあり得ない。おそらく触れる範囲はフィジカルな面だけではないか。原監督の真骨頂、偉大さはここにありと、昨年も同じような観点から書いたような気がするが、大いに賞賛したい。
 「言葉の力」は、学生全体にに対して、教育全体に対して、人間全体に対して、社会全体に対して求められる力です。最近は、それが軽んじられ、大学の教員はその役割を果たさず、宰相の言葉にも重みを感じられない。
 それを小さな組織で実践して、体力・精神力・人間力の向上によって、走る能力の向上に実らせている。今までにない教育のパラダイム転換の可能性を見ることができます。
 もう一つは「目的・半歩先」。これは、毎日の実践と努力の積み重ねを言っているのだが、その目標管理を組織的に全員一律で縛るのではなく、各個人で行う。そこから個人の自由な発想と工夫が生まれ、体幹重視のしなやかな身体づくりに、いわゆる体育会系ではない自由な精神力が下支えする。
 読売編集委員の「自由とたがを締める関係は?」と聞かれて、監督は「それは心配ない、10年の積み重ねで、組織にも個人にも自由と規律のバランスが行き渡っている」と応えた。
 多分に私の推測的物言いもあるのだが、そう的外れではないと思います。果たして3連覇はあるのか。私もまた、来年、原語録の勝手な賞賛論評ができるだろうか。楽しみです。

(写真はいずれも、日本テレビ「スッキリ」の画面)