水は正直

 田んぼ、昨年は隣の田んぼも作りました。前作者が余りの泥田にあきらめて1年で撤退した後を受けての仕事だ。堀の右側がそれ。一番上にまだ稲が残ってます。稲刈りの年越しは初めてです。もともと11月に実る超晩生のイネなのだが、水が引かず刈り取り機を入れることができず、他の所も手刈りをしているうちに31日となってしまったという訳です。
 それにしても、田んぼが乾かない。隣の田んぼの奥さんがトラクター跡の手直しにきたので、話し込みました。意見は一致、数年前から水の流れが変わってきた、ということです。奥の森が伐採されて、地下水の流れが変わったようです。新しい湧き水の噴出が入水コンクリート水路の下から何カ所かある。
 また大雨が降ると、上の田んぼの転用農地からの排水がどっときて、入水路の容量を超えるので田んぼに溢れてくる。転用耕作地は、某牧場が県を仲介に借りてトウモロコシを作っている。山の伐採地からそこに流れる排水を逃がすために、田んぼ専用の入水路に“寸止め”でユンボによる排水路をつくった。
 いやはやである。水は正直だ。自分の所だけは、と闇雲に排水を逃がせば低い所に影響が出る。自分の商売優先で、自然のルールや昔からのルールを軽視する例を目にすることも多くなった。

 2列田んぼの真ん中にある水路。百数十メートルを少しずつ掘り下げていく。10から⒖センチ溜まった泥をすくい上げ、畦に平らに盛っていく。とにかく溜まった水を逃がさなければならない。でかいドジョウがニョロッといくつも出て来る。寒くなってじっとしている所を申し訳ない。