第2回汚水説明会

 19日夕方6時から公会堂で第2回の汚水説明会。第1回の市役所での開催に対して、地元で行うべきという注文をつけておいたので、それを受けての開催、今回は女影上組区全体の会議です。玄関口にまで溢れてしまうくらいの大勢の方が出席しました。
 行政側は、市産業振興課課長をはじめとする農政担当、埼玉県農林振興センター、県外郭団体の埼玉県農林公社、事業者の総勢11人。前回、貸し手としての公社の出席を求めての結果ですが、農地の問題に農業委員会が出席しないのはなぜか。事業主体である埼玉県対策協議会の指導・監督を受ける日高市耕作放棄地対策協議会のメンバーであるのに。 
 節目の経緯を簡単に振り返っておくとこうなります。これ以前に、平成22年の生の牛糞散布によるハエの大発生と臭気の問題、平成23年のチップ散布による臭気の問題が起こっています。
・3月19日 下小畔川の異変を発見した私を含む水利組合関係者5名が汚水発生個所を確認。状況を写真に撮り、市役所で再現、即刻の実地検分を依頼。直ちに現場に担当と事業者を呼び水質検査依頼。
・3月20日 女影上区の総会でこの問題が取り上げられた。
・4月19日 依頼していた水質検査の結果が出て、市役所で第1回の説明会。
・4月29日 第1回説明会を受けての質問・要望書の検討
・5月1日  産業振興課に質問・要望書を提出
・5月12日 回答受理
・5月19日 回答についてに第2回説明会
 質問・要望書は、40項目にわたる質問について、誰がいつどのように対応するのかを問い、またその際の問題点も明らかにするよう、キチンと整理された形で提出されていました。回答もそれに沿って、関連問題を括りながら記述されており分かり易いものでした。
 こういう会議は、ややもすると散漫になり問題点がずれてしまうこともあるのですが、資料の事前準備でそれを回避しながらの中身の濃い質疑・応答でした。
 内容は、土地貸借の契約の方法や内容、チップの投入と素性に係わる問題、汚水発生や川の汚染の原因、税金の使途と各団体の責任の所在、汚水の現実的防止対策、疑惑解明のための土壌調査、企業の法令順守、チップの撤去、住民の環境と生活に係わる問題等々、極めて多岐にわたりました。
 私もいくつかの質疑を行いましたが、いろいろなやり取りを聞きながら、市民・住民と行政の直接話合いの重要性と意義の深さを改めて感じました。行政も厳しい試練ながら多くの発見があり組織を鍛えることにつながったのではないかと思います。
 各内容に係わる発言は、個人的感想や意見等の断片的言葉の場合もありますが、その表現を正確に辿り遡れば、環境行政、公共水域行政、廃棄物行政、農業政策、行政手続き、地方主権と中央集権、市民主権やその他多様な問題の核心に迫るものであったと思います。
 行政各団体もため息をつきつつ我慢をする時間とみるか、地方自治の先端の課題に挑戦する試練の時と考えるかで今後の対応も変わるであろう。こういう場があってこその地方自治である。私は議会人であって矛盾するようではあるが、とても議会では、これだけのテーマと課題を提起できないことは明らかだ。
 行政は市民・住民との直接対話を進めるべしと言いたい。形式上の条件を満たすだけではない住民との対話に基づく協働によって、行革を進め時代に合うサービスを創る行政の新しい役割を見出せると思う。この号令をかけられるのは市長だけだ。 

 魚はチラホラと姿が見えるが、汚水流入以前と比べれば圧倒的に少ない。ほとんどいないと言っても過言ではない。酸欠状態を避けて下流へと下ってしまったと考えられる。

 隣は待ちきれず田植えを始めた。今のところ湧水で間に合う。レンゲの種の実入りには少し早いのだが、私も畔の草刈りを始めました。

 汚水の漏出は続いています。越生の同様の整地・チップ埋立て田んぼでも汚水が発生し、住民の苦情が出ていることが明らかになりました。