リンゴ農家、木村秋則氏

 数日前の深夜、風呂に入ろうとして椅子から立ち上がったら、NHKアーカイブスがリンゴ農家、木村秋則氏の映像を流し始めた。久しぶりです。木村秋則氏の情報に接するのは。
 木村氏の本は、出版されたものは大体読みました。エッセンスは最初の1、2冊に込められており、後の本はほぼ内容の繰り返しになります。初めて刊行された本を読んだ時の感激は忘れられません。立教大学で開催された講演会にも行き、沢山の人々が、木村氏の言う真実にうなづくのを目にしました。
 アーカイブスだから、恐らくマスコミに騒がれ始めて初期の頃ではなかったかと思います。その後、NHKの番組情報で調べようとしたのですが、どうしても出てこなかった。
 画面の木村秋則氏は表情が非常に硬い。マスコミに頻繁に出るようになったときは、ニコニコし非常に愛想のいい感じになっていました。全てを会得した人の寛容がにじみ出ている感じではあるが、このアーカイブスの木村氏の表情は、困難と風雪を凌いできた農民の頑固さが出ているようで、こっちが木村氏の本当の人間が出ているような気がします。

行き詰まって進退に窮し深夜、岩木山のふもとをさまよった時、無農薬の自然の状態がいいんだ、ということに気がついた場所。栗の木をリンゴと勘違いした。

団粒化したリンゴの木の根元の土。微生物とミミズなどの小動物が耕した成果。
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アーカイブスには奥さんと一緒に、食酢で害虫防除を行う場面がが出ていました。本に書かれた木村さんを支えた奥さんの姿は感動的でした。