県庁で見た世界最先端

 県庁へ所用で行った際のこと、本庁舎前の庭の隅で何やら作業をしていました。めずらしい形をしたものやホンダのロゴに惹かれて、「なにやっているんですか」と聞きました。


 水素自動車の燃料供給ステーションだという。これは面白いと思い、カメラを構えました。すると技術的秘密の塊だからダメだという。外側カバーはいいというので、これがその1枚。
 知らなかった。作業をしていた人によると、もう記者発表もしたとのこと。県の発表が出ていました。http://www.pref.saitama.lg.jp/news/page/news120326-02.html
 世界で初めての実用燃料電池自動車とそのための水素供給装置をホンダが埼玉県に納め、今後2年間、知事公用車としてテストするという。
 いよいよ無化石燃料自動車の時代が始まったわけです。供給装置の電源も太陽光発電というから完全にゼロエミッション、排出ゼロの実現です。私の生きているうちに無化石燃料自動車の時代がくるかもしれない。
 自動車の技術はすごいものです。無理、不可能のバリヤーを次々にクリアしていく技術者と企業の意欲には頭が下がります。自動車にとってはバリヤーが高いほど成果は大きかった。
 アメリカのカリフォルニアから始まった厳しい大気汚染規制をクリアするエンジンは、当時とうてい無理と言われていたが、ホンダはCVCCエンジンを開発し世界的メーカーへ羽ばたく端緒を創ったことについては、私は何回も書いてきました。
 それに較べれば電力の供給バリアーなど全然大したことではない。逆に規制を取っ払い競争を作り出し、自然エネルギー促進の政策を取れば、世界はあっという間に脱化石燃料脱原発に行くと思う。技術の詳しいことは分からない素人だが、引き金を引きさえすればそうなるという予測があり私はそれに賛成します。
 私たち市民の役割は、それを政治の大きな目標として真に心と行動から掲げる政治を支援することだと思います。