自治体政策学会

 品川で開かれた自治体政策学会の講座に出席しました。2日プログラムでしたが、1日のみのコースを選択。1人の講師が2時間の講義です。
 「自治体財政と税制の課題」青山学院大学法学部教授 三木義一氏
 「地方交付税のヒミツ」関西学院大学教授 小西砂千夫氏
 税制問題はあまり収穫なし。やはり2時間のコースでは時間不足。広いテーマを浅くなでていく感じで、ポイントが絞り切れていない。チラシの宣伝文句では、地方税原則と固定資産税のことを中心にしたレクチャー、とあったので申し込んだのだが、聞いてみないと分からない。
 小西教授は、その点、地方交付税に絞っての講義。大体、著書に書かれている内容です。笑いをとりながらのいつもの関西弁での話は面白いのだが、やはり留保財源の話はむずかしい。地方交付税自治体の財政力の実力の凸凹を平準化するための役割を果たしているのだが、25パーセント分の留保財源は、実力の違いを格差として認めている。ここのところは、小西先生の地方財政理解の要のところなのですが、制度の理解と実際の運用の理解無くしてはむずかしい。
 講義が終わってから先生に、地方議員用の実践Q&A(“あんちょこ”虎の巻のようなもの)を作ってほしい、と頼みました。「あー、それは考えたことはなかったなぁ、検討しよう」とのこと。テキストには載っていないが、おしゃべりの中でのセンテンスが意外に面白くなるほど、という内容がある。
 学者だからはやり理論を優先して話すのは当然なのだが、われわれ初心者には、理論と実際をつなぐ実証のところの話が役に立つ感じがします。その辺のところを集めて、議員のハウツー理解の本がほしい。と、虫のいい希望なのだが、役人がむずかしく作った法律を解釈してのところは、やはりパスしたい。
 最後のあいさつに立ったのが、確か学会の理事も努めている元四日市市長の方。議員は予算よりも決算特別委員会の審議に力をいれるべきだ、そうしてこそ予算のこともわかるし、議員としての責任も果たせる、と語った。同感です。
 出席リストを見ると、全国からの出席者。おそらく政務調査費の消化のためもあると思う。自治体政策学会は、こういう議員をお客さんにしているようです。それにしても、プログラムは2時間の範囲でのワンポイント、1点集中講義にすべきと思う。プログラム改良に努力すべき。
 そういえば、この間の琵琶湖の研修も、たくさんの内容をそれもかなり高度な内容を2日ですっ飛ばしたが、ほとんどの参加者が理解できていなかったのではないか、と思う。
 というものの、一言でもワンセンテンスでも「なるほど」と思うところがあれば収穫です。

 帰りに、池袋の西武デパートの屋上で、うどんを食べました。ここの「おろしうどん」は最高。日高市にもたくさんのうどんやがあり美味しいが、私にはここのがうまい。屋上だから、もちろん寒風の中。これがいい。この下の階はレストラン街でにぎわっているが、屋上にはほとんど人がこない。これもいい。
 自宅の近くでは、あまり雀を見ることはなくなったが、ここにはたくさんいます。うどんを食べていると、何羽かがさっと降りてきて、遠巻きに私を取り囲んで様子をうかがっています。
 足元にうどん一本を落としてやると、勇気のある者が近寄ってきて、うどんのはしをつまんで引っ張っていきます。そうすると、周りの連中がワッと寄ってたかって突き回して取り合いです。