総合計画市民会議と市民コメント――その1(「策定にあたって」と「基本構想」部分に関して)

 以下の【関連する記述部分】というのが、意見の対象となった市の計画案の部分。
 【補完したい考え方】が市の当初案に対す私の意見です。



 第5次総合計画についての全体的意見
 (「策定にあたって」と「基本構想」部分に関して)

【関連する記述部分】
「策定にあたって 第2章」
「策定にあたって 第3章 時代の潮流3 求められる環境の保全と創造」
「策定にあたって 第4章 まちづくりの重点方向 1豊かな自然環境の保全
「基本構想 第2章 施策の大綱 1自然を守り歴史を伝える憩いのまち」
「基本構想 第4章 土地利用の基本方向 1土地利用の基本方針」
「基本計画第1章 戦略プロジェクト 2カワセミの里プロジェクト」


【補完したい考え方】――市の当初案に対す私の意見

 日高市の豊かな自然環境の代名詞的言葉として、「日和田山巾着田高麗川」の3つが必ずセットで使われます。
 日高市の自然環境資源としては、この3つだけでなく、市内全域に残る平地林や里川などのいわゆる里山は大きな資源です。市民生活に恩恵を及ぼす自然環境資源としては、むしろこの「市内全域に残る里山」が重要ではないでしょうか。日高市の施策では、従来、「里山保全」という観点はほとんど触れられていません。
 環境や景観および福祉など、日高市での住みやすさについての基本的な感覚は、里山の豊富さに起因しているところが非常に大きいといえると思います。今回の総合計画においては「里山保全」を積極的に評価し施策に取り入れようと言う視点は、ほとんど見当たりません。歴史的にも日高市の総合計画では、先の3点セットのみを観光資源として評価し、以外は開発の対象か触れることすらもありませんでした。
 大多数の市民は、市内全域に残る里山を景観として、また広義の福祉資源として評価、住むに値する要素と認識しています。
 従来の、里山軽視の姿勢を転換し、自然環境資源、福祉資源、生活アメニティ資源として、まちづくりの重点方向に加えることを望みます。
 「里山」は今後の環境重視の市民生活に取り入れられるべき概念として、いまや世界的に通用する言葉となっており、専門の学会ができているほどです。
 また、埼玉県においても、里山保全は積極的に施策に取り入れられています。首都圏にこれほど里山が存在している地域は他にありません。この資源を日高市のまちづくりの基調として活かすことは、日高市の今後10年のまちづくりに必要不可欠と考えます。