第5次総合基本構想が議決されて
平成23年の3月の定例議会で、「第5次総合基本構想」が全員一致で可決されました。
総合計画は、市のあらゆる施策の一番上に位置する計画で、各分野の施策は、この総合計画に盛られた趣旨に沿って企画・立案されます。可決された総合計画は、平成23年度から32年度までの10年間を対象とし、市政のビジョンがここに込められています。
総合計画をどのように立てるのか、自治体によって力の入れ方も違ってきます。今後10年のビジョンですから、市民の意見を最大限に聞き、市長も自らの識見を込めます。いわば、執行部の持てる力すべてを投入して総力で行う最大の政策である、と言ってもいい。
そういう重大さを持ち最高の位置にある総合計画が、どういう姿勢でどのようなプロセスで形成されたかを検証することは非常に重要です。2年間の長丁場の策定期間に、市長、教育長などのトップの考え方やリーダーシップ及び執行部の能力や市民に対する意識などがにじみ出てくるからです。
「第5次総合基本構想」は議決を要する案件で、12月議会に提出され、重要な議案なので、議員8人からなる特別委員会で先行審議されてきました。この委員会で可決されて3月議会本会議での討論となりました。
しかし、残りの10人の議員からは何の意見もなく、全員一致の可決となりました。
それにしても、日高市の方向を決める最重要な案件なのに、何の議論も行われることなく可決というのは、一体どういうことだろう。全ての政策・施策がこの枠組みで行われ、執行部の答弁のいわば一番の拠り所となるものです。他のどんな議案よりも検討に値するものだと思うのだが。
私は、平成21年からずっと総合計画の策定経過を観察し、自らも市民会議に手を挙げて参加して意見を述べてきました。また市民会議後の策定完了直前の、市が募集した市民コメントでもダメ押しの意見を述べました。
以下は、昨年9月24日の市民コメント募集締切りの直後に書いたブログの原稿です。これも、アップの機会をにらみつつ書き置きをしておいたものでした。
3月議会で可決されたのを機に掲載することにしました。
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9月24日(平成22年)は、第5次日高市総合計画の市民コメントの締め切りの日でした。総合計画については、進捗の遅れと公開について昨年9月から10月に4回にわたって批判する記事を書きました。また、その後12月に総合計画市民会議に応募した記事を書いています。
http://d.hatena.ne.jp/hideoyok/20090929/p1 見えてこない日高市総合計画策定(1)
http://d.hatena.ne.jp/hideoyok/20090930/p1 〃 (2)
http://d.hatena.ne.jp/hideoyok/20091001/p1 〃 (3)
http://d.hatena.ne.jp/hideoyok/20091002/p2 〃 (4)
http://d.hatena.ne.jp/hideoyok/20091229/p1 総合計画市民会議に応募
市民会議のメンバーとなり、平成22年、2月12日の第1回から4月21日の第11回までの市民会議に参加してきました。会議の成果は平成22年4月28日、市長宛の「日高市総合計画策定に伴う提言書」として提出されました。今回の市民コメントの対象となった案は、この提言や市民アンケート及びその後の庁内の各種調整などを経て作成されたものと思われます。
この間の市民会議の検討経過については、市HPのなかの「政策・財政」の「総合計画」で触れられています。
市民会議が開催している間は、現場での発言を優先し、ブログでは一切触れませんでしたが、どこかで、まとめの記事を書けばいいと思っていましたので、平成22年9月24日の市民コメントの締め切りが一つの区切りとなりました。
言うべきことは市民会議の時に言い、その結果の市民コメントだから、もうこの段階で言っても……という気持ちはあったのですが、2点のみ繰り返してコメントを出しておきました。
平成22年、2月12日の第1回から4月21日の第11回までの市民会議で私は何を言ったのか、主な点を記録から再現してみます。発言はその都度多岐にわたりますが、ここで触れるのは特にメモにして事務局に提出した部分のみです。