ミツバツツジは似合わない

 新井家住宅の門の周辺や石垣の沿って、ミツバツツジが植えられました。あれっ、何でこんなところに植えるのだろうと不審に思いました。
 この風景は白い壁に菜の花そして古びた石垣の3点セットでいい。それ以上のものは要らないはずです。なぜ、こんな大量のミツバツツジを植えるのだろうか。そう思って森生さんのブログを見たら、詳しい説明がありました。http://blog.goo.ne.jp/rinjuki/e/5f17b089192778363b818d1ae3793a97#comment-list
 表の景観は、買い取り時の際の価値判断に入っていたのではないでしょうか。白壁、石垣と毎年見る菜の花の景観と巾着田をセットにしたイメージをもって、それなら市が購入してもいいかと思って肯定した人も多いはずです。
 普通は、門から道路へのアプローチと道路沿いは、その建物を一番よく知っている持ち主が長い間かけて築いた景観です。ミツバツツジを植える根拠は何なのか。森生さんによると寄付とのこと。寄付者の意向なのか、それとも植える側の早手回し、早合点なのか。
 詳しい説明は森生さんのブログを見てください。
 ここでは、新井家住宅の表の風景に関係するある出来事について書きます。


 手前に切り株があります。ここにあった柿木が切られたのは、かなり前のこと。カメラ好きな友人が以前話していました。この柿木には毎年、実が生って、後ろの白壁を背景にして撮るといい写真が撮れたんだよと。
 この柿木は切る必要はなかったと思います。一方、ミツバツツジは花が咲いた後は葉を付けて、後ろの白壁は見えなくなり表のイメージは一変するでしょう。10年後にはタテヨコに広がり、白壁はほとんど見えなくなります。
 巾着田は菜の花のイメージがいいのです。ミツバツツジを植えるなら日和田山の入口付近がよかったのでは? それこそ登山口周辺は殺風景であるし、日和田山の景観イメージをミツバツツジということで植樹を進めてきたわけですから丁度よかったのではないかと思います。
 このちぐはぐは、巾着田をどういうふうにするのか、全体イメージが見えない(見せない?)ことを象徴しているようです。