感動! 明治神宮の森の記録

テレビの前を通りかかったら、明治神宮の森を放映していました。
以前にも放映しなかったか、記憶にあるような気がするが。
皇居の森だったかな。

(写真はいずれもNHK画面より)
おっ、と思って腰を落ち着けました。
素晴らしい! の一言に尽きる。感動しました。
神宮の森のさまざまな自然の光景に言葉は不用です。
どんな言葉でも表現できない世界が、東京という大都市の真ん中にある。
アフリカの奥地の自然の話しでは無い、
森の再生計画という、人間の極めて緻密な営為の成果なのです。
粘菌や微生物からアリなどの昆虫、小動物たちと里山の頂点オオタカまで、
100年後の動植物を想定した森づくり、明治の人の偉大さをしみじみと思います。
計画者の一人に、本多静六が入っていました。
本多静六は、飯能市が市に関係する人物として
何かで取り上げていたのを読んだ記憶があります。
常緑広葉樹を中心とする森を数段階の成長レベルに分け、
最終の仕上がりをイメージして植える木を選定したとのこと。
森が成長していく段階を「遷移」というが、
遷移という森林の自然現象を促進させるのが、落ち葉で、
番組でも、この落ち葉が堆積する効用を詳しく紹介していました。
想定した計画は、落ち葉によって実際にその通りとなったのです。



明治神宮の森は、私の思い出のつまった場所です。
大学から原宿・表参道を経て明治神宮の森まで、お決まりのコースでした。
良質な都市の香りがただよう街歩きから、鳥居をくぐれば水と森の自然が広がる里山の世界に。
私の里山を重く見る考え方は、育った武蔵野の影響も大いにあるが、
都市との調和や生活に欠かせない要素としての見方は、
この学生時代の神宮の森で過ごした時間、空間の影響が意外に大きい、と思うことがあります。
無為に流れる時間も楽しい、女友達と共有した場所でもありました。
明治の偉大な森の計画者たちは、
この森が、個人に、都市生活者に、文化・文明に
様々な至福・幸福をもたらすに違いないことを見抜いていたということです。
本当に感動しました。