財源不足を何で埋めたか

 市のホームページに「平成24年度一般会計予算の要求状況について」が掲載されています。またその数値資料として、次の3つの表が添付されています。これについては、以前書きました。
 これらの様式のデータは、今年初めて公開されたものです。予算編成過程についての中間的数値を公開すべきだと、私が一般質問で質したことに対して応えた結果です。この数値は、各部局が平成23年11月末時点で積み上げたもので、その後3カ月の調整を経て確定されました。
 1 一般会計予算要求状況(歳入歳出予算)
 2 基金残高見込みに関する調書
 3 市債残高見込みに関する調書
 昨年12月時点での歳入、歳出の予測数字はこうでした。
○歳入見込額  160億19万9千円
○歳出要求額  165億5,974万7千円
○財源不足   5億5,954万8千円
 この財源不足を次の3つの対策で埋めるとしてしていました。
 1.事務事業費の精査等
 2.基金の活用
 3.地方債の活用
 予算が決定しました。何で埋めたんでしょうか。全員協議会で聞いてみました。
 本当は、せっかく中間データを市民に公表したんだから、“これこれこういうふうに不足分は解消しました”と公表してくれれば分かりやすいと思います。しかし、議会より先に公表してしまうのはまずい、という原則があるからでしょうが、全体の数値だから公表してもいいと私は思います。
 予算の問題は、「財源がない」ということから出発すれば分かりやすいのです。
 何で埋めたか。
 何で不足が出ているのか。
 埋め方は妥当か。
 ほかに埋める方法はないのか。
等々から考えていけば、結局、むだはないのか、お金の使い方は妥当か、という問題。つまり、本気でやっているかの行政改革の課題に行きつき、それを監査すべき議会の能力、議会改革の問題に行き着きます。
さて、とりあえず、埋めた材料についてです。その前に、歳出予算の確定の結果、結局、10億1000万円の不足が判明し、次の対策で埋めたということでした。
 1 小学校の耐震工事の前倒し。24年度分を23年に補正で持ってきて、3億円
 2 事業の見直しで、1億円
 3 土地開発公社の廃止による時価での土地の買戻してまた出すやり方で、1億円
 4 健保と介護保険への繰り出しの削減で、1.2億円
 5 財政調整基金(市の貯金)の取り崩しで、3.7億円
 6 ? 0.2億円(メモになくて不明。不足10億1000万円と1〜5までの合計との差額)
 この結果、財政調整基金の24年末の残高見込みは13億7000万円。大まかな数字ですが、こういう編成になりましたが、各項目については、これからチェックしてみます。