「またか、まだやっているのか」

 今日の朝日新聞に、「再処理、試運転を延期 青森六ヶ所 不具合回復せず」という記事が載っていました。これを見て、「またか、まだやっているのか」という思いを強くしました。
 使用済み核燃料からプルトニウムやウランを取り出した後の高レベル廃液を処理する施設で、地球上でもっとも危険な汚染物質を扱う再処理工場である。青森六ヶ所の日本原燃の工場は、日本全国の原発の使用済み核燃料の再処理工場で、2012年10月までに試験運転を完了して完成という予定だったが、溶かしたガラスで廃液を混ぜて固化させる溶融炉が故障したという。
 2010年9月、それまでより2年遅い2012年10月に完成を延期したが今度の故障で再延期の可能性が大きいという。「原燃が再処理事業を国に申請した1989年当時、完成は97年12月、建設費用は7600億円で済む予定だったが、計画はこれまでトラブルなどで18回も延期され、建設費も現在まで2兆1930億円に膨らんでいる」(朝日新聞2011年2月11日)。
 これら費用は電力会社が出資してまかなっているのです。もう、いい加減にしたら、とつくづく思う。きっぱりと廃棄の方針を出すべきです。どうして、こんなものを放置しておくかと思う。
 外国への原発輸出と未完成再処理工場の存在――この二つのことに撤退・廃止の決断が下せない政治家、経営者の精神構造は、人間生活と地球への配慮ではなく目先の票と利益しか見えないようになってしまっているからです。
原発問題は政党レベルではもう無理。有機農業基本法議員立法で成立しました。再処理工場問題も議員立法で廃止を法的に決定づけられないか。
 最も有効なのは、国民投票です。国民投票にすれば関心が高まり、福島原発の経験を風化させないで今後の生活の課題として将来の国の有り方を決定する意思が作られると思います。