木更津議会視察

 
議会運営委員会の視察で木更津議会に行きました。
 11時前に海ほたるに到着、早めの昼食となる。房総半島を遠望するスターバックスでコーヒーとサンドイッチ。
目の前の海面にたくさんの船が行き来し、空には羽田に着陸する飛行機が次から次へと飛来してきます。本当に頻繁で2〜3分おきというほどです。飛行機の航路は、房総半島の御宿沖から半島を横切って羽田を目指します。
 昨年、沖縄へ行った帰りの飛行機の機中を思い出しました。とても天候がいい日でした。
 房総沖から機首を羽田に向け、眼下に陸地が見え始めました。こんないい天気に上空から国土を俯瞰できるなんてめったにありません。グーグル写真地図の実地版です。何より、地理の状況がはっきりと分かるのがおもしろい。米粒ほどの車の往来が、徐々に豆粒ほどに変わってくるにつれ、山川の輪郭がはっきりとしてきます。
 最初に海岸線が見えてすぐ、眼下に棚田が見えました。棚田であることは、周囲の地形と田の形状から分かります。畦の線がくっきりと浮き上がり、実に手入れの行き届いたきれいな棚田です。
 すぐ分かりました。これは、有名な御宿の棚田だな、と。山間の傾斜地にこれだけの規模の棚田を維持することが、現在ではどれほど大変なことか、文章で読んだこともあります。
 都会の人を含め各地からの応援を仰いで、何とか維持しているようです。7年くらい前に千葉のどこかで有機稲作の講習会があったとき、御宿の棚田をやっている老人が来ていました。確か80数歳だった。スズキのジムニーを運転して山越えしてきたと言い、インプラントで俺の歯は死ぬまでだいじょうぶ、だと言っていたのを覚えています。
 その棚田を眺めながら思いました。山地と川と平地が入り組む日本の山河が美しいことを。上空から見ると、地上のちりあくたが見えないだけに強くそう感じます。
 前日は確か、TPPへの参加の是非がはっきりした日でした。この美しい山河を守りながら、国民の安全保障を守る論が出てこないなぁ、とも思いながら視線を眼下に落としていたことを思い出しました。