「自治体予算を考える」研修

 大津市郊外の琵琶湖湖畔にある全国市町村国際文化研修所の研修講義は昨年、受講しました。その時の感想は、研修には満足で勉強成果はあったと書きました(http://d.hatena.ne.jp/hideoyok/edit?date=20111220)。

 昨年夏初めて、それとは別の8月プログラム「自治体予算を考える」に応募したときには抽選に漏れてしまいました。年末に、その漏れた申請者を対象とする特別プログラムに応募したら当たったのです。財政関係の講義の応募者は多く抽選になることがあるので幸運です。今回のプログラム名も「自治体予算を考える」。受講することにしました。
 期日は1月27日〜28日
講義プログラムは、
 ・自治体予算の原則
 ・歳入予算の基礎とそのチェックポイント
 ・歳出予算の基礎とそのチェックポイント
 ・財政運営の監視と今後の財政運営方策
 講師:地方公共団体金融機構経営企画部長 木幡浩氏
 これらの講義は、膨大な予算案についてほんの一部ですが、大局を理解しておくだけでも違うだろうと思います。予算審議には執行部から分厚い予算書以外に、自治法で定められた説明書が6、7点提出されます。それらを読みこなす能力は急には身につきません。研修で少しは概要がつかめればいい、と思っています。

 ところで、以前に書いた文章で、全国市町村国際文化研修所の運営資金についてどうなっているか、疑問を呈しましたが、宝くじの収益が元になっていることだけは知っていました。
 運営や組織について、実は2年前に調べたことがあります。きっかけとなったのは、当時市議だった川田虎男さんが研修を受けたことでした。話を聞いて、あまりの好条件、安価で受講できることについて、私は「議員特権だな」などと冷やかしました。
 そして、この組織を調べてみました。議員がそれだけの好条件で研修が受けられる仕組みに、市民はどういう扱いになっているだろうかと興味が湧いたからです。
 市民向けのプログラムはあるにはあるんですが、極めて少数。そもそも市民向けの施設ではないことがわかりました。議員と自治体職員はこんな立派な建物で、こんなに充実した地方自治の研修が受けられるのに、市民が受けられないのはなぜだ、と。それで川田さんに冗談で嫌味を言ったわけです。
 その時、調べた資料で運営資金が宝くじであることが分かりました。全国市町村国際文化研修所にも電話で聞きました。当時、事業仕分けの話が出ていたせいか、「うちは自前の資金なので仕分けには関係ありません」と聞かないのに言われた記憶があります。
 宝くじであることは分かったのですが、宝くじ収益金の流れは非常に複雑で調べるのに非常なエネルギーを要します。それ以上は探究しませんでした。しかし、その後、この団体も政府資金は入っていないのですが、総務省天下り関連の事業仕分けの対象になり、お金の流れが明らかになりました。
 私が研修を受けていることについて、最近、川田虎男さんから言われました。
 「横山さん、“議員特権”を享受していますね」(笑い)
 「利用できる受講環境は積極的に利用しなければね」と返しました。