今年も議長不信任。不毛の対立

 議会初日。○○議員から議長に対する「辞職勧告決議案」が提出されました。賛成議員は○○議員です。
 今回の直接の理由は、保守系の片方の一派が市長に予算要望を出した際に○○議長が同席し、しかもその写真を文化新聞に掲載されたということです。
 提案理由によると、「市議会保守系3派が日高市に予算要望を提出したその場に立ち会ったことは、日高市議会先例集の第14章139項の《議長は会派に属さない》を侵し、議長としての中立性を保っていないこと」となっています。他にもうひとつの理由がありますが、それは後で書きます。
 ○○議長のこの行動を○○議員は激しく非難していますが、先例集の解釈については、○○議員の質疑によると「議長は会派に属していないが要請があれば立ち会うことは可能」としています。
一方で、議会を代表して要請に基づいて立ち会った、他方で、この一派にも属しているんだ、というアピールにもなります。どちらにも言い訳できる○○議長の行動ですから、本当は誤解を招く行動は派避けた方がいいと思います。
 先例集の解釈をめぐっては、別の一件でも対立がありました。大抵は禁止事項をめぐることですが、明文化されていないところで対立が起こります。
 私は、議事進行や手続きなど、会議を円滑に進めるためのものであれば項目によってはあってもいいと思っています。しかし、議員個人の自由な議会活動を制約することや差別的な事柄は、市民、有権者に対してはあってはいけないことです。とにかく、先例をめぐる解釈の対立は不毛の一言に尽きます。こういう対立を脱して、本筋の議会改革の話を進めるほうが先です。こういう趣旨で、議案の反対討論を行いました。
 採決は、賛成者6人(○○、○○、○○、○○、○○、○○)で賛成少数で否決となりました(文化新聞)。
 保守系派閥の2グループは多数派を構成するので、議決に影響を及ぼします。ここに日高市議会の特徴があります。議会に関心がある人は、2グループの動向に注意を払ってみるとよく分かります。派の動向や個々の議員の動向について名前を出しての解説は、先例集違反ということになり、私も最初の議会報告で書いたことが違反とされました。
 ちなみに、会派構成は、議会だよりによると次のようになっています。市のHP「議会」にも出ています。

 さて、○○議員は「議長にふさわしくない」としてもう一つの理由をあげています。「議会改革検証委員会の設立に対する議員提案を無視したこと、テレビ中継を実施して議会の姿を市民に公開する議員提案に大してあまりに消極的であり、このような一連の行動は議長にふさわしくない行為」としています。
 これは12月議会での全員協議会や代表者会議でのことです。
 私は議長に3回、議会検証委員会(仮称)を設置することを印刷物で提案しました。どういうわけか、3回とも無視されました。これについて私は、一言も触れないとは何事か、と猛烈に抗議しました。しぶしぶ口頭で伝えられましたが、会議を公平に取り仕切る議長の行動としては解せないところです。
 私の提案は、議会改革を議論する場を設けようという、ただそれだけの提案で、内容も名称、構成、検討の検証、今後のテーマ、等、という項目が主で、具体的には全員協議会の月例開催を挙げました。全員でとにかく意見を言うことが必要という考えから、個人的主張はしませんでした。
 6月議会の代表者会議では、議題としての設置提案には保守系2グループとも反対しているので、再度、提案をしたわけです。
 議長は、委員会が立ち上がっていないのだから、私の提案を取り上げないのだ、という奇妙な逆立ち理屈を言っていました。議長の行動には今後、注目していきたい。