一般質問終わる

 くじで一番最後を引いた一般質問の順番がめぐってきました。20日午後1時30分。
 当日朝まで考えていました。ごみの有料化の問題で論証しながらの質問をしていると、到底、時間がなくなる。何かを取り消すか、質問の一つ一つを大幅に短縮化して言わなければならない
 思い切って総合計画の質問を取り消そうかと思いましたが、担当部課がせっかく土壇場で答弁を用意してくれたわけであるし、と思い、全体の質問を短く切り上げることにしました。
 大体、30分くらいを第1回目の質問をあてようと目論んだのですが、少しでも時間配分の計算違いがあると、第1回目の質問の答弁だけで終わってしまう可能性があります。
 そういう破たんの危険性をはらんでの一般質問。正直言って、そのことが一番の心配でした。
 大項目と中項目と小項目は固定し、そのリストは二つの関係部課に配布しました。関係部課にとっては、小項目の一つ一つについて答弁を作ることになります。
 自分用の原稿としては、読み上げるべき原稿は作りませんでした。小項目を補強する材料を各見出しの下に配列し、実際の質問の時には、その材料を選びながら順番に従って述べていくつもりでした。材料の選択を変えても小項目の質問の趣旨は変えないことが重要です。そうしないと、関係部課の答弁と話がずれてしまうからです。
 また材料は、再質問のためにとっておくものが必要です。いずれにしても調べた材料を全部使って質問していては到底、時間が足らなくなります。
 こんな準備で始めました。型どおりに「通告に従って」と言い始めて気が付きました。環境基本計画を最後に持ってくることを。「通告に従わないで」と言い換えて順番の変更を伝えました。
 後は、とにかく「長くならないように」だけを心がけて、基本小項目を読みながら最小限の材料を加えて行きました。途中で正面の時間を見ると、20分。おっ、短いな、短すぎるかな、と一瞬焦りましたが、長いよりいいかと思いました。
 正面を向いてしゃべるのですが、どうしても市長への問いかけの意識で質問を作っているので、しゃべりつつ身体が市長の方に向き、斜めになってきます。しゃべりつつ思いました。執行部を質すわけだから、やはり議場の配置が本来の機能と役割を体現していないと。質問をする壇と市長・執行部席は対峙していた方がいい。一瞬、そのようなことも思いました。
 質問の終了は25分くらいだったと記憶しています。まあまあいい線です。
 答弁が始まりました。大体、予想した型どおりの内容です。聞きながら再質問の材料の選択を考えました。企画財政部担当の総合計画は大きな主題になるテーマですが、今回は簡単に切り上げて、ごみの有料化を主として攻めます。
 再質問は、最初は質問の小項目の順番に従って進めていました。しかし、ごみの有料化はこれ一つでいろいろな問題の塊で、そういう意味ではどこから質してもいいわけです。
 答弁も、核心は「有料化を進める」、この言葉一つに集約されています。したがって、執行部側も当然、これだけの重要課題ですから、あらゆる理論武装――それも有料化に沿う理屈だけで築いた理論武装を行っているはずです。そういう意味でも、問題は全部連関しているわけです。
 そこで、とは言ってもこの理屈を明確に意識してのことではなく、勢いもあって、途中からはあまり順番を意識することなく、答弁に応じて臨機応変にしゃべりました。本来はこれでいいと思うのです。原稿に従ってではなく、その場の言葉でやりとりをするのが聞いている市民にも分かりやすいのではないかと。
 執行部はしかし、軽はずみなことは言えないので、どうしても練りに練った原稿を必要とするのかもしれません。その辺は議員の方も短期速成勉強でやっているのだから、議員の不勉強や間違いを指摘するくらいの執行部でもいいと思います。
 心がけたことは、とにかく市長への問いかけ。部長は市長の指示で仕事をしているわけなので、部下であって意思決定者ではない。「市民参加と法令に従って有料化を進める」。とどのつまりは、これしかない。これにいろいろな修飾的論法で有料化に合う理屈を付けてくるだけである。とにかく市長、または副市長である。
 しかし、相変わらず市長はしゃべらない。一切答弁に立たない。基本的市民サービスと自治体の役割に関する本源的課題であるのに、自分の意思決定を語ろうとしない。一体、市長の役割は何なんだ。副市長も、語ろうとしない市長の補佐役として、全体の企画調整を仕切っているはずなのに肝心なことは話さない。執行の意思決定者としての不誠実を感じました。
 「ごみの減量化に精を出し市の支出支払い軽減に一生懸命に協力し、その上で納税にも励んでいる市民がたくさんいる。こういう市民を増やすことが市政の目的ではないか」と質した。有料化という一網打尽のやりかたで、しかも自分たちの役割と責任とこれまでの政策経過に触れないで進めるやり方、敢えて言う“姑息な手段”に対する市民の疑問にどう応えるのか。
 しかし、どうやらこれに答える様子は無さそうである。駄目押しの質問をした。「どうしてもやるのか」と。市長はこれにも答えそうも無かったので、「市長、最後くらいは答弁すべき」と、私は叫んで促しました。市長はようやく立ち上がりしゃべりましたが、納得できる内容ではありませんでした。