一般質問の調査

 私の今回の一般質問の通告をここでもう一度掲げるとこうなります。
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 1 企画財政部関係について
1. 総合計画について
(1) 策定の経過と今後の推進について
(2) 総合計画推進のための各行政計画の策定の現状と今後の計画について
(3) 上記における情報公開と説明及び市民との協働について
 2 市民生活部関係について
1. 環境基本計画について
(1) 策定経過と今後の推進方針について
(2) 市民との協働について
2. ごみの有料化について
(1) 有料化への今後の計画と方針について
(2) ごみ有料化の政策的根拠について
(3) ごみ処理(一般廃棄物処理)の情報公開と説明について
(4) 市民との協働について
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 提出してから思いました。随分欲張った質問だなと。普通に考えれば、項目の1、2、3それぞれで1回の質問に相当する内容です。答弁も含めて持ち時間1時間ですが、何せその1時間の幅の感覚がわかりません。1時間と言えば長いようですが、答弁を考えると、30分以内です。
 時間の配分に幾分不安はあったのですが、内容のイメージは一貫した流れで頭にあったので、裏付けをしっかりと取ることに全力を注ぎました。
・総合計画
・環境基本計画
・ごみの有料化(一般廃棄物処理基本計画)
行政改革大綱
・協働、市民参加(市民参加条例)
 直接、関連する計画や事業についてあげるとこうなりますが、いずれも主要な政策です。それぞれの施策の経過を把握するだけで結構大変ですが、その事実認識を串刺しにするものが5つ目の協働・市民参加というテーマです。これを4つの個別政策に対してチェックを入れていけば私の質問の趣旨が浮かび上がります。
 この把握を事実から抑えていくことが何より重要。それを行って答弁に対処しなければ、一般質問は全く凡庸な内容になってしまいます。第1回目の質問に対する答弁は、大体、予想できます。それは、執行部がどんな事実を自分たちの進める政策の論証に使っているかが分かるからです。
 しかし、採用する事実には必ず落ちてしまっている部分があります。それが意図してのものか意図せざるものか、その判断ができるかどうかは、こちらがどれだけ豊富な材料を持っているかによります。
 市政情報が整っていない状況では、情報の取得に大変な労力を要します。官僚と同じレベルで、あるいはより高いレベルで議論するには、何といっても裏付け情報を持っていることが必要です。
 これが、一介の市民には大変な仕事であることは、私のこの10年の市民活動で身にしみて分かっています。議員であろうと基本的には変わりはないだろうと思います。情報を隠す、出さない――これは中央であろうと地方であろうと官僚の本能で、日高市も例外ではありません。
 とにかく自分たちで仕切り予算をあてがい、議会や市民はその意思決定や経過から遠ざけておきたい、これが本音です。自分たちはそんなことはしていない、と言うかも知れませんが、結果としてそうなっていることは、恐らく気が付かないのか又は「こんな程度でいいだろう」という意識があるのではないか。
 地方主権自治体の生き残り競争で、もうそういうやり方では立ち遅れることが明らかになってきました。役所は建前に沿うことは上手なので、外見的には改革や改善を行っているように見えても、実際はそうではない状況が至るところに見えます。「こんな程度でいいだろう」「こんなもんだろう」という適当な所で手を打っているように見えます。
 それが一番現れているのが、情報開示と説明責任及び市民参加への姿勢です。地方自治体にもその地域で育った組織だから、地域性や体質は簡単に変わらないでしょう。それに気が付いていないこともあります。
 先にあげた5つの基本計画や事業に関して、必要な情報が不足していることを痛感しました。多少の勉強をしてきた私でもそう思うのですから、一般の市民には到底、政策の経過など分かりません。議員でも、手近な情報で一般質問はいくらでもできるので、この問題にはあまり深刻に考えていないと思います。
 この状況が改革されないことには、いくら市長が「自立した市民」と言っても絵に描いた餅です。すべて市民に知らせて、同じ平面で切磋琢磨、公開の議論を行ってこその「自立した市民」であるはずです。私は今後の一般質問でも、具体的なテーマの縦軸として、必ずこの面からの課題を問い質していくつもりです。