TPPに関する銀座農業塾第2回

 今日は、TPPについての銀座農業塾、1月11日に続く第2回目です。久しぶりの東京、早めに家を出て銀座松屋裏に着いたのが6時。今回も一番乗りです。途中、池袋で買った弁当を食べながら今日の参加メンバーのリストを見る。40人以上の出席で今回も盛況です。
 前回は、WTO、FTAほか5つくらいある貿易交渉における農業問題と関係する各国の利害と行動や背景の事情に関する説明でした。農業を中心とする複雑な国際交渉の経緯と関係性の解説は、実に明快で分かりやすかった。
 今回は、そういう国際貿易交渉を背景に置きながらのテーマ「日本農業のグランドデザインとTPP」です。
 私はTPPの問題に関しては、意図的に自分の位置をずらして考えてきました。今までの持論としては、国内農業の保護、自給を目指す食料の安全保障、さらにそこに有機農業の振興が加わります。この立場によって一貫すれば当然「反対」ということになります。
 しかし、ただ反対と言っていればそこで思考停止、政治や政策の問題としての選択という面から考えたら、どういう局面、景色が見えてくるのかを知りたいという気持ちが強かった。
・影響を受ける分野が広範で論点が非常に多岐にわたる
・農業者の場合、どういう生産・栽培に関わっているかによって異なる
・マスコミも、どこの論点を重視しているかによって異なる
・学者ならどういう分野の専門家であるかによって異なる
・政治の選択としても、一部政党を除いては民主も自民もいずれも二極分化している
 これらの事情を念頭に置きながら自分の考えの位置づけを確認すればどうなるのか、銀座農業塾に参加した理由でもあります。新聞を読んだりテレビを見たりしている限りでは、賛否両論に触れながらも「推進」が大勢であるように感じます。しかし、大半が賛否の議論が全く噛み合っていない、というのが印象です。
 これだけ広範な議論、国家の形を問う議論を一まとめに俎上に挙げること自体がおかしいのではないかと思いました。マスコミの報道の仕方も問われています。