私のマスタープランコメント――その三

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■?土地利用区分【市街化】


 「市街化を誘導する地区」。これはより正確な表現が必要です。誘導地区は全部で5箇所ありますが、全部「市街化」という言葉で束ねてしまっていい地域でしょうか。
 ?2箇所が住宅・商業系市街地
 ?3箇所は工業系地域
 その後の説明を読むと、このように分類できます。これが間違いでなければ識別して書くべきです。
 また、性格のまったく違う地域を従来の計画に付加して拡大・誘導するには、それなりの理由が必要ですが、それがありません。根拠を明記すべきです。この部分は土地政策として最も重要なところですが、線引きの拡大は最重要説明課題ではないでしょうか。


?産業系新市街地への住宅・商業系への市街化誘導
高麗川駅西口先への拡大は首肯できるところですが、ベイシアがある地域の市街化は、「産業系新市街地」というきわめてあいまいな性格付けのままの誘導です。
 このまま市街化を誘導することは、現状の混交を容認しさらにそれを拡大することになります。あいまい区分をやめ、住宅・商業への明確な市街化を性格づけるべきと考えます。
 ?市街化とはいうものの工業系地域への誘導はよくよく慎重に考えるべきです。セメント北部への拡大は従来の工業地域の拡大と見られます。旧焼却場周辺は前総合計画での産業系新市街地からの移行で、従来のあいまいな性格付けの土地区分からより明確な工業地域となりました。
 しかし、八高線を超えた県道バイパス方面への拡大(高麗川市街地南部工業核)は、拡大について明確な説明がありません。これは従来の計画になかったまったく新しい工業地の創生を目指すものと言えます。
 これらの拡大は、ある意味で産業系工業系の無計画な拡大となってはいないでしょうか。
 この結果、市内の産業系工業系地域は7箇所に散在することになり、市民の生活アメニティに大きな影響を及ぼすと考えられます。インター周辺部の産業系地域の創生には賛成ですが、前計画の産業系新市街地の工業系への固定化と拡大は慎重にすべきです。特に拡大は原則として行うべきではないと考えます。


高麗川市街地南部工業核
八高線を超えた地域への拡大をやめるべきです。無秩序な拡大であり、明確な根拠がありません。
・この拡大によって小畔川と下小畔川の両河川上流に位置することになり、日高市を縦断する二つの市街地河川の汚水化をいっそう進めることにつながります。
・埼玉県の産業系、工業系の土地の規制緩和に呼応する拡大と見られますが、東部地域への集中誘導とし既存市街地に隣接地域への誘導は避けるべきと考えます。
・この地域に関しては、市民会議の意見にも複数の同意見があり、この地域の工業化には疑問が呈されていたはずです。