田を耕す

 1年に一度の田の耕しを始めました。土の中の自然の仕組みを壊さないためには耕さないことが一番ですが、田植えを行うためには必須の作業です。稲作の方法として、最近、不耕起が話題になっていますが、一般の者が簡単にできる技術ではありません。
 田をおこししろをかく方法も、いろいろな考えと技術があります。田の土の条件、水の条件など、いろいろな違いがあるので、どの方法もそのまま自分の田に適用できるわけではありません。有機・無農薬の場合は、考え方と技術の開発が、その当事者の経験によるところが大きいので特にそうです。
 逆に、農薬と化学肥料を使う農協型の稲作は、全国共通の汎用性の開発であったといえます。農水省による田の基盤整備→入水・排水のコントロール→完全な落水による乾田化→大型機械の導入可能→化学肥料、農薬散布による生産性の向上→労働単位当たりの収量の増加→……。となってまだまだ、→の連鎖は続くわけですが、この中に耕すことも位置づけられるわけです。


 私の場合は、湿田なので乾田を想定した考え方はすべて通用しません。しろかきの方法もかつては随分、勉強しましたが、何せ水が入らないことには何をやっても無駄とわかり、特に変わった方法をとってはいません。耕すのは1年に一度、これだけです。
 ロータリーを付けたまま、鉄輪車輪で耕運をすることは、ほとんど見られないと思います。トラクターはもちろん、耕運機でもタイヤでは無理、深みにはまってしまい、ユンボを頼んでの大事になってしまいます。
 大型のトラクターでもおっかなびっくり動かしていますから、タイヤ径の小さい私の小型ポンコツラクターは全くダメで、一度はまってしまい、引き出しに数日を要したことがあります。
 鉄車輪の耕運機にロータリーが一番、快適に動きます。但し、田に水が入っていれば、です。水の入り方が中途半端では土を練る状況になってしまい、エンジンへの負荷が大きくなり、今度はこちらが心配になります。
 とにかく、いまある田の状況を見ながらの臨機応変の無手勝流が私のやり方です。

田の中に積んであったワラの中に野ネズミが沢山いました。米粒がたくさんある暖かい巣の中でぬくぬくとしていたでしょうが、他に行ってもらいます。

こどものネズミ。泳ぎがまだ下手でした。