アリサンマーケットデイ

 5日はアリサンマーケットデイ。
 高麗川の鹿台橋袂にあるアリサンが主催する―日市場のようなものです。アリサンと関係がある個人や会社が出店し、物品や食品を販売するとともに、ここに集まる人々の交流の場にもなります。
 マーケットデイは年々盛んになって、今年は出店希望が多く断ったとのこと。アリサンは数年前に比べすっかり有名になりました。大手雑誌やテレビに取り上げられ、有機食材を使ったレストランが大人気です。もともとは世界の有機食品を輸入し卸売りと通信販売する会社として、この分野の草分けでした。日本の食材も扱っており、自然農業の私の友人が作った梅干しも売られています。
 アリサンは、土曜と日曜は野菜を販売するスペースを提供してくれ、レストランでもその時々の野菜を使ってくれる――私にとってはとても励みになる所です。
 社長夫妻も社員の方も全員、環境と自然農業・有機農業、安全な食材・野菜に対する関心が高く、打てば響くように話が通じるのは楽しく、嬉しいものです。
 今日は朝早くから野菜を収穫し、袋詰め。10時半開始までに開店しなければなりません。1時間遅れで100袋をもって駆けつけました。開店と言っても、トラクターを車に載せる時使うアルミの道板2枚を4個のコンテナに渡しただけのものです。
 野菜は、ナス、ピーマン、オクラ、ゴーヤ、モロヘイヤ、ジャガイモなど。100円と200円均一の2種類。
 会場の駐車場には大勢の人がいるのですが、離れたレストラン入口前だったので、お客さんが余り来ません。それでも、3時くらいにはほとんど売れました。ゴーヤが3袋残っただけでした。
 こういう時は、お客との会話が面白いです。このイベントが「環境と有機農業そして安全な食材」ということが趣旨なので、来場者が大体、そういうことに関心ある人です。半日、どんな人が野菜を買ってくれ、どんな話をしたか。
 埼玉県北部のまちから来た女性、娘さんも一緒です。
 彼女は、木村秋則氏の『奇跡のリンゴ』を読んで涙が止まらなかったとのこと。今は周囲の環境、家の事情でできないが、何とかして木村氏の世界を経験できる農業に携わりたい、経験したい、これが私の夢だと言います。30分ほど話し込んで、最後に「おじさん、名刺をください」と言いました。
 一瞬「おじさん? あっ、自分のことか」。そうです、確かにおじさんなんですね。
 入間市からきた主婦の方
 安全でおいしい野菜がいつもほしいのだけれど売っていないと嘆きます。「あなたの野菜はどこで売ってるの?」
 秩父から来た若い主婦
 「子供が二人いるんだけれど、農業やってるの。今年は田んぼも。田んぼっておもしろい。もうクセニなりそう。キビとか雑穀も」
 東京から来たアラフォー
 「いつもはこんなに買わないのだけれど」「旦那に食べてもらって」「旦那はいないのよ」
 日高近郊から来た男性
 「私も3反ほどやっています。ようやく父親に農薬使うのをやめさせました。でも化学肥料を使うのを止めるまでにはなってません。手伝いますから教えてください」「畑も田も所変わればいろいろ条件が違うし、自分で試行錯誤をするのがいいと思います」
 西武沿線のまちの鍼灸師
 「福岡正信さんの所へ予告なく行き、怪しまれましたが、鍼灸と農業の考え方の共通性を見出したくて、と説明したら案内してくれました」
 こんな話をしながらの野菜販売、楽しい一時でした。