買物難民報道のその後と福祉ネット市場

 昭和47年頃、東急こまがわ団地が水無し団地として全国に報道されたことがあり、記憶されている方がいると思います。しかし今度は私たちの武蔵台団地が“買物難民”として、全国に轟いてしまいました。マスコミに1回ニュースが流れると、恰好な社会的テーマであれば後追い取材が行われ、どんどんマスコミが取り上げます。3回の報道は武蔵台の不動産価値を落とすだけの結果になるのか、あるいは小売業者の目について店舗の進出に繋がるのでしょうか。後者であってほしいものですhttp://d.hatena.ne.jp/hideoyok/20090709/p1)。
 これは、こま武蔵台福祉ネットの情報誌に以前書いた文章の冒頭部分です。店舗の進出につながったのかどうか、これがどうなったか知りたい所です。
 最近聞いたところによると、テレビ放映後7件の照会があったそうです。これは相当の反響です。スーパーのような大規模店は、一度空調施設や冷凍・冷蔵設備を止めてしまうとなかなかむずかしい点があるそうです。スーパーの後ではなくても、個別店舗に入ってもらえればいい。いくら高齢化が進んでるとはいえ、住民の後押しがあれば6000人の人口のまちでやっていけるのではないかと素人的には思います。
 いま、こま武蔵台福祉ネットでは、10月11日にショッピングセンターで市場を開くことを計画しています。「開く」とは大げさですが、イベント的に行って元気を出し、商店街に集まってもらって少しでも売上げに貢献し、住民の交流もやろうという、言わば地域の課題を全部風呂敷に包みこむ試みです。
 その中で出た話。いろいろな出店アイテムの中で、鮮魚が課題でした。魚があるとなしでは市場のイメージは大違いです。可能性を選択する中で浮上したのが、かつて武蔵台で引き売りをしていた飯能の魚屋さんでした。
 今回の報道で武蔵台の窮状を知り、「かつてお世話になったので」と名乗り出たそうです。嬉しい話です。まだ店舗に入るかどうかわからないそうですが、まずは福祉ネットの市場で“再デビュー”となりそうです。
 福祉ネット市場は、「とりあえずやってみよう」の体当たり企画です。東急の後にスーパーが来ないと言って嘆いても始まらない。買物難民などという有り難くないことを言われても、ここに住んで行きたいし行かざるを得ない。本当はみんな生活の知恵を絞ってやり繰りしているのだから、元気を出そうということです。
 うまくいったら定期で続けよう、という意気込みでスタッフで準備を進めています。私も野菜担当や広報担当として参加していますが、男性が少ない。遊び心で気楽にやればいいと思うので、趣味に旅行にボランティアにお忙しい御同輩が多いでしょうが、出てきてみたらどうだろうか。

 さて店が来てくれる可能性が出てきただけではありません。
 国道299号歩道なし危険地帯が、大幅に改修されることになりました。何十年も放っておかれた状況が動き出します。テレビの放映の影響もありますが、住民の声の高まりもあります。滝不動から斎場まで、県土事務所の裁量でできるところは出来るだけ改修し、民有地でいかんともし難いところは現状の不具合を出来るだけなくす、とのことです。県土事務所も結構考えています。
 ヒノキが切られた(前日の記事)のもその一環でした。後ほど詳しく書きます。