予定の田植え完了

 5枚に仕切った田んぼのうち4枚の田植えを完了。1枚目は水がほとんど貯まらないので植えない予定でしたが、今年は水の具合がよく貯まりもいいし、丁度その場所くらいの苗が余ったので、みどり米を植えることにしました。
 今年の苗はいい出来でした。芽出しと2葉くらいまで家の簡易ハウスで育てた後、早めに田んぼに出し自然の水にさらしました。植える頃にはツンツンと針のように尖った葉の苗となり、茎も固く角ばった出来でした。色もさわやかな薄緑色で健康的なグリーンです。
 これは肥料を過度にやらない自然農業の苗の特徴です。化学肥料で育てた苗は葉がだらりと垂れ下り色も濃い緑色をしています。私は全く肥料を入れない培土にモミをまき2葉までは一切肥料をやりません。
 モミには胚芽部分に栄養があり、肥料がなくても自分で当面は育つ能力を保持しています。自然農業は作物の自前で自然に育つ能力の開発に重点を置きます。人間が肥料を与えてしまうのは、この能力を阻害することで、小さい頃から肥料で育つくせを付けさせてしまうのです。野性味のあるたくましい苗に育て、後は自分で育つ、これが理想です。
 このように育てた苗を1本か2本植えればたくましく分けつ(次々と茎が増えていくこと)し、放っておけば豊かに実るのです。但し水が常にあり、草が抑えられる条件があれば、です。毎年、この理想的状況はほんの一部で実現するのですが、草に負けて大半が惨敗となります。それでも生き物の豊かさを見ていると、楽しく心穏やかになれるので、悔しい思いはそれほどありませんでした。しかし、やはり努力の成果は必要、一念発起で実りを期待しての出発です。
 植えた後を見れば、今年はいい結果だぞと最初は思うのですが、ところが、そう簡単ではありません。水が少なく田の地肌が出ている所は田植え2日で、もうヒエがソックリと目を出しています。恐ろしい兆候です。これとの戦いが全てす。苗が育つ前にヒエがはびこれば勝負は決してしまう。毎年、ヒエにやられて無残な結果に終わっているからです。
 米ぬかを全面に散布し、有機酸による雑草押さえを試みました。

水面が白濁したように見えるのはぬかを播いたためです。米ぬかから出る有機さんが雑草の発芽を抑えると言われています。米ぬか除草として有機農法ではよく行われていますが、これも水があることが前提です。
 田植えの後、こんなに水があるのはかつてなかったこと、続いてくれればいいのですが。写真一番手前が予定外の場所で、これから余り苗を植えます。