県の事業に?

巾着田の天神橋近くの魚道工事。
これは、平成25年度から27年度まで行われる県の「川のまるごと再生」事業の一環で、県の事業としてはこの他に、天神橋から下流約1キロに亘る遊歩道の建設などがある。県の事業以外に、巾着田内外の市の事業があり、平成26年度の予算に計上されています。
それにしても、県の事業には疑問符を3つ、4つ付けたい。事業の必然性があるのかどうか、です。
この魚道は、私にはムダなものに見える。無くても一向に差し支えないのではないか。魚は上流の水門から入ってくる、なぜ、何のためにこんな大げさな魚道を設置しなければならないのか理解に苦しみます。
また遊歩道にしてもそうです。天神橋下から高岡橋方面の河川敷に遊歩道を作ろうという計画で、川に直接沿った河川敷遊歩道に観光客を“誘導”するというものです。これも私には???です。地形的に河川敷がないところがあるので迂回する部分もあるようです。平野部では堤防に遊歩道を設けるのは当然ですが、山間部の川の谷底に遊歩道を無理につくる必用はないと思う。
川に沿ってかわせみ街道があり、観光客相手の商売もあります。本来は、カワセミ街道を歩道付きで整備して景観対策を行うべきです。その方がどれだけ、道路交通のインフラ面、観光面、住民の生活面、交通安全面、市のイメージアップ面、等々どれだけ市の価値を上げられるか計り知れません。結局、市の全体計画がないから、県の河川・農村関係の個別事業に押し切られてしまうのではないか。もちろん、そこに政治的力が働いているとおもいます。
市としても、県の決めた事業であり、河川行政は国と県の管轄だから協力せざるを得ないでしょう。
川のまるごと再生事業の前の平成20〜23年の水辺再生100プランでは、県全体をみれば確かに文字通り再生にふさわしい事業がたくさんありました。しかし、川のまるごと再生事業の日高市に限って言えば、川の再生と言いながら、川の破壊を伴う土木事業を無理に作り出そうという傾向が明らかと、私には映ります。
この事業の一環である、生活道路に沿う横手の遊歩道建設も、不必要が一目瞭然で地元にも反対の声がありました。住民の声を聞くと言っても公開の意見聴取等は行っていません。果たして適切な税金の使い方なのか疑問です。