10年ぶりの小中学校同窓会

 10年ぶりの小中学校同窓会。5年ごとの開催だが、前回は出席していないので10年ぶりです。担任の先生は5人出席、同窓生百十数人のうち53人が出席。担任1人を含む同窓生5人が亡くなっていました。平均寿命85歳と言われる時代でも早くいってしまう人もいる。そう言えば、最近出た武蔵台自治会広報紙にも60台が5人とあってビックリしました。
 当時、ど田舎の中学校に、一度に4人もの大学卒業直後の新任の先生が赴任してきました。あの時のピカピカした印象は子どもながら強いものでした。
 出席はしていなかったが、1年遅れて今度は美術の女の先生が赴任してきました。確か父親が大学教授で品のある美人でした。これでさらに校内は華やぎ、新任の男先生が何となくそわそわしていたような気がします。私も負けず劣らず憧れました。
 小学校でのガキ大将争いに敗れていささか萎縮していた私も、こういう雰囲気の中学校で元気を取り戻しクラブ活動に熱中。新任の国語の先生のテニス指導で腕前は上り、入間郡の各地の試合に出場しました。
 その国語の先生も初めての赴任地が畑と山に囲まれた学校で、都会育ちには意に反する環境だったらしいが、田舎の自然児相手の教育に情熱を傾け、酔えば「お前たちは俺の原点だ」と言うのが口癖。私たちも、その言葉を聞くのが楽しみな同窓会です。
 同窓会は50年の時間を瞬時に縮めます。昔の話題と今の話題がごちゃまぜになることが楽しい不思議な空間と時間です。10年前の同窓会で、そのころ始めた自然農業の話題であいさつし、第2の人生は農業だと言って皆を驚かせました。
 その時それを聞いた2人が寄ってきて、俺もだと言い、今回も出席していてやっているぞと言いながら農業談義が出来たことは嬉しかった。一方、プロ農家の3人は経営は大変だと言いながら頑張っている。話の中で異口同音に言われたことは「ホウレンソウがコンスタントに大きさも揃えて出来たら一人前の百姓」ということ。
 そのうちの一人が言う。今度、畑を見に行くからと。プロに見せるものではないよと言えば、いや何でもヒントになることを見つけるのが目的だからいいんだという。賞を何度も貰うほどのプロのこの言葉、これも嬉しかった。
 地味ながらしっかりした雰囲気で受付をやっていた者がいました。あまり話したことはなかったが何となく気になったが、私の前の席になり酌み交わして予感的中。彼は行政の職員だった。最近の行革に関しての話になって感想を言ったら、正にその通りと相槌を打ってくれた。大勢の友人といろいろな話をした。故郷の同窓生は人生の隠し味のような感じです。普段は意識しないが合えば気遣いなく話せる間柄です。意外なことに日高市に縁がある人が多い。
 それにしても、幹事の懇切丁寧な連絡と応対には本当に頭が下がりました。感謝感激です。彼とはテニスの相棒だったが、声を聞けばほのぼのとした気持ちになります。
 次の同窓会は5年後、70歳です。その時は元気に丈夫で会おうと言い合って2次会を散会。