週刊新潮の真央ちゃん記事

 週刊新潮に真央ちゃんの出版中止の記事が出ていたので、普段は買わない週刊誌を立ち読みもしないで買いました。「浅田真央ポプラ社の出版停止騒動に呟かれた裏」
 ポプラ社の宣伝部の説明によると「予約ポスターの文言に著者の本意ではない箇所があったことと、発売中止の申出を所属事務所の方から連絡いただき、……受諾させていただいた」とのこと。
 予約だけで10万部を超えていたという『大丈夫、きっと明日はできる』は、あっと言う間に出版中止となってしまった。この本をポプラ社が刊行することはもうないという。
 中止の理由です。
 記事には、社員に取材しても「一様に口を閉ざす」とありました。真央ちゃんのマネジメント会社との間に、“母親の死には触れない”という取り決めがあり、宣伝ポスターの「ママ、ほんとうにありがとう」は契約違反だったらしい。
 この会社は海外で多くのアスリートのマネジメントをしている会社で、厳格な契約書に基づく仕事をしており、やり直しをしますという日本的慣行では済まない、と記事は書いています。
 さて、こんな状況を作り出してしまった張本人は、いったい誰か。
 記事では、社員が何も言えないのは、「禁じられていた母の死に触れるような(キャッチコピーの)指示を出せるのは会社のトップだけだ」としています。一方で、ポプラ社は、ポスター作成にあたって了承を得ていた、という。
 記事も、なぞは残るとしているので、この辺の事情の真相は分かりません。しかし、出版中止を受け入れてしまうのだから、出版社側に何か非があったのかもしれない。
 契約書のチェックを怠ってしまったのであればなぜか、この点にやはりポイントがありそうです。社長の鶴の一声だったのか、合議の関門を抜けてしまったのか、いずれにしても、普通では考えられないケースです。
 社長の“鶴の一声”ならば、それに異論を唱える人はいなかったのか。
 契約書は役付きではない平の編集者が見ているとは限らない。契約書を見て検討する立場の人間はだれであったか。
 TVや各種メディア媒体等の2次、3次使用を含めて著作権の問題は複雑で、契約担当も含めてのチェックはなかったのか。
 等々いろいろなケースが考えられるが、宣伝コピー1行で出版中止ということは、聞いたことがなかったので、非常に印象に残る出来事でした。