議員必携


 私のような新人議員が必読の本は何か? それは『議員必携』です。議会に関心ある方はご存じかもしれません。新人ではなくても“必携”の内容ですが、経験を積むにしたがって本当の必携内容が忘れられていくと言われます。重いのですが、私も一応はいつでもカバンの中に潜ませています。
 編集は「全国町村議会議長会」という町村議会の議長がメンバーとなっている団体です。これとは別に市議会の議長がメンバーとなっている「全国市議会議長会」という組織があり、そちらでも『議員必携』を刊行していますが、圧倒的に、町村議会議長版の方がいいそうです。
 “そうです”というのは、市議会議長版は手にとって見たことはなく、たまたま見た議員のHPにそう書いてありました。しかし、手にとって比較してみるまでもなく、「圧倒的にいい」ことは分かります。
 とにかく、分かりやすい。どこを読んでも文章の書き方が均一で、頭の中にすっと入ってきます。こんなに分かりやすい実用的文章はそうないと思います。
 それもそのはず、昭和29年発行です。以来、毎年毎年、使う議員の声を取り入れ、編集的に改良と工夫を施し今日に至りました。地味な特殊な実用本ですが、正に“いぶし銀”のようなと言っていい本です。
 何か議会のことで疑問があったらこの本を見ます。たちどころに分かります。「必携」です。最新の動向はネットで調べるとして、とにかく基本はこの『議員必携』です。
 一般にももどんどん読まれたらいいと思います。議会の悪臭の出所がよくわかる本でとても面白い。こういう議会の知識が広く行き渡ることによって、議員の無責任が抑制されると思います。