春の風に身体がむずむずする

 

 春は、知らない間にどんどん進んでいきます。野良の風は、農作業をしっかりやるように、と促しているようです。身体がむずむずしますが、立候補の予定で準備している市議会議員選挙が終わるまでは我慢です。
 
 1月にオークションで買った運搬車。滋賀県の琵琶湖の辺の農家まで受け取りに行って、持ち帰ってから動かしていません。稲わらや落葉の運搬、山仕事にとフル活用するつもりでしたが、掘立小屋の中に鎮座しています。
 兼業農家がコンバイン袋を田んぼから道路まで運び出すために、1年に数回使っていただけのもの。オークションの説明文章に違わず、本当にきれいに整備してありました。脱穀機を取り外したハーベスターを改良しての運搬車の品質の程度は千差万物で、オークションの製品判断では一番難しいものです。
 このジーゼルエンジンの運搬車は、クボタのハーベスターを改良したものです。古い機種ですが人気があります。作りがしっかりしていて、操作にも配慮が成されていて、その理由が分かりました。
 鉄製のしっかりした荷台が取り付けられていたことは有り難かった。持ち主が自ら工作したとのこと。こんなことはめったにありません。大体がハーベスター改良の運搬車は、エンジンと車台だけの“裸”です。これだけのものを取り付けるとなると、どれほどの時間と費用がかかるか分かりません。
 こういういい品物が2万円台で手に入ったのは、いつものことながら「引き取り限定」という条件があったからです。つまり自ら出向いて取りにいくこと。これだと、品物が良くてもオークションの札が、エアポケットに入ったように入らないことがあります。
 持ち主は、入念な整備と維持からも分かるように、温かい配慮が感じられる人でした。関東からの一見の客に親身に接してくれ、務めながらの兼業コメづくりを語ってくれました。こういうことがあるから、ポンコツ機械を求める行脚も楽しい。