深夜、都心を走って

 所用で夜、都心に行きました。荷物があるので軽トラで。ガソリンは何とか間に合いそう。
 ガソリンはどこのスタンドも締まったきりです。走っている車はどこで調達しているんだろう。たまに開いているいるスタンドは数百メートル、場合によっては1キロにも及ぶ行列です。
 この時期の夜の高速は、さすがに走っている車は少ない。40分位で都心に入ったが、降りる所を見過ごしてしまった。首都高は一度降り口をやり過ごしてしまうと大変です。すぐ東名と中央高速の分岐が出てきたが、とっさに中央に入り信濃町で降りました。降りれば土地勘はあるので分かります。
 途中、霞が関の官庁街から大手町へ。霞が関は、深夜にも関わらず各省ビルはこうこうと明りが点いています。ビルの周囲を個人タクシーの車列が取り巻いています。被災地の把握や対策で忙しい?(そう思いたい!)のかもしれない。
 現状把握でも対策でも中央もそうだが、出先機関の役割は大きい。全国の網の目のように張り巡らした中央行政の役割をフルに発揮してほしい。
 これから被災者援助の制度や法律が完全に機能しなければならないし、復興関係の対策も法律の改正や制度の改編も必要になる。こうなると、全面的に官僚の仕事です。どこを直していくべきかの決定は政治家も関わるところでしょうが、実行・実務は役所の仕事になります。
 日々、社会が動き、政権が変わり、政策が変わり、法律もそれに伴って変化していく、見落とした法律や制度のほころびを直す――これらは官僚の仕事だろうと思います。時々、思うのですが、こういう激しい変化と修正状況を混乱なく(本当は混乱を起こしながらなのですが)、霞が関の役人が縁の下で進めていることを想像すると、日本の官僚組織の優秀性を思います。
 適切な規模、簡素な仕組みと必要な機能との関係は、徹底的に検討されるべきですが、前回の参院選挙から勢いを増した「みんなの党」は、官僚批判の一点張りで伸びました。化け物のような組織の本性をよく知った議員の集まりですから、優秀性の向かう方向を誤ると国を危機に陥れることを警告して止みません。
 いずれの面からも考えなければいけないな、と思いました。霞が関を通過しながら思ったことでした。霞が関を通ると、次は大手町です。
 大手町の商社ビルにも当然ながら、こうこうと明りが点いていました。天変地異が起った場合、かねとものの動きを追跡するのが商社ビジネス。震災復興に、商社の情報とネットワークが利用できないのだろうか。大手町を通りながらこんなことも考えました。
 帰途の高速。高速道を深夜走っていると、宅配便各社の大型トラックが沢山走っています。7時までに各地で集荷した荷物をまとめて全国への配送途中です。中でもクロネコヤマトの宅急便。いつも80〜90キロの同じスピードで走っています。登りも下りも沢山走っているから、制限速度一定スピードは印象として固まってきます。信頼性です。企業イメージは目に触れる沢山の移動体を持っている場合は、重要だなと思いました。
 鶴ヶ島を降りてガソリンが少ないのに気がつき、Uターンして再び高速で次のSAに行き、ガソリンを満たしました。