銀座でTPP講演会

 久しぶりに東京で行われた講演会に行ってきました。その講演会というのは、「TPPを考えるシリーズその1――TPPの前提知識 ウルグアイラウンド、WTO、FTA/EPAの実態と影響」です。この講演会のことは、あるメルマガで知ったのですが、即座に申し込みました。
 理由は、講演者がかねてより著書を読んでいた蔦谷栄一氏であったことが一つ。もう一つは、用事が4時頃済む予定だったので、その後の時間を当てることができたことです。
 TPPに関しては、昨年の最後に書いたブログで、考えを変えた、としてTPPに賛成することを書きました。それでも、そう言い切ってしまっていいのかどうか、その後も考えを確かめてきました。考えるべき重要な材料を落としていないか、断言してしまっていいのかどうか、正直言って心もとない感じも持っていました。
 そういう心境の時に、今回の講演会の案内です。飛びつきました。「日本農業のグランドデザイン」として講師がかねてより表明してきた考えに、その通りだな、とずっと思ってきた蔦谷氏が話すというのです。
 蔦谷栄一氏は現在、農林中金総合研究所特別理事で、有機農業と環境について詳しい農政の専門家です。『エコ農業 食と農の再生戦略』など、この方面の著者が何冊かありますが、大体読んできました。韓国政府が進めるの親環境農業にも詳しく、最初に読んだのが、韓国での自然農業の位置づけに関する論文でした。もう8年くらいまえのことで、それ以来の読者です。
 場所は、銀座のど真ん中、4丁目の松屋裏のビルです。何でこんな所でやるのか不思議に思ったのですが、それは後で分かりました。この日の用事には重いものを持ってきたので、軽トラで来たのですが、、問題は駐車場です。漠然と、東京駅地下が確か公共駐車場だと覚えていたので、東京駅を目指して走り、目の前に入り口が見えたのでイン。うまい具合でした。時間があったので歩いて行きました。
 主催は「NPO法人銀座農業環境イニシアティブ」という団体で、配布された資料を見たら、ああ、あの関係かとすぐ分かりました。昨年、新聞・テレビで、銀座でミツバチを飼って蜜を取るという企てについて随分報道されました。それを企画・実行したところです。
 農政についての講演やシンポをこの数年間いくつも行っており、今回もその一環としてのものでした。参加者も場所がらを反映して多彩です。今日の講演会も、NHKや各新聞社の記者、農水省地方自治体など様々で、40名超で満員の盛況でした。自己紹介で、農業をやっている(自称だが……)と言ったのは私一人でした。
 内容は大満足。こんなに役に立った、という講演は初めてというくらいの充実したものでした。1000円の資料代でこれだけの満足感、安い!
 配布資料の一つ。これは同NPOの農業での起業講座。こちらは参加費7万円の商売講座です。