モミの芽出し

 


 田の季節が本格的に始まりました。いろいろなことが重なっても、この段取りは欠かせません。何よりも優先です。
 昨年のモミを風呂に一昼夜浸け、その後天恵緑汁に数日付けて自然の精を吹き込みます。そして部屋に寝かせておけば鳩胸のふくらみが出始めます。芽出しへの兆しが見えた時に箱まきをすればいいのですが、優先とはいいながらも、なかなか時間がとれず、湿り気を与えながら伸ばし延ばしになってしまいました。
 その間、鳩胸状態は進んで芽が出始めてしまいました。白い根がからまりそうになったモミを播きました。経験上、全く問題ないことは分かっていましたが、それでも発芽がそろうまでは心配です。
 思い描いた最良の形で発芽です。自分で言うのも気が引けますが、見事な発芽です。


 昨年までは、どこに苗代をつくるかが最初に解決しなければならない大きな問題でした。今年も昨年より一層むずかしい事情のなかで、最後は考えていても仕方がない、畑に置こうとなりました。
 畑にしたと言っても、平らにしたところにモミを播いた箱をおいただけです。以前は木枠でプールをつくり、ポンプで汲んで来た沢水を満たしていました。大変な手間が必要です。
 畑にただ置くと言う一番簡単な方法で手間は食いませんが、危険と隣り合わせです。熱い日に潅水が遅れたり忘れたりすれば、一発で復元不可能な焼いた状態です。
 今日は朝から雨、水やりをしなくて助かりました。近々、これらの発芽した箱を田に移動させます。