鳥2題

 玄関先にノバトが舞い降りて夢中で何かついばんでいます。何なのかだろうか。よく考えてみると、昨日ゴマの茎をその辺に積み上げたので、こぼれたゴマ粒がたくさんありました。
 それにしても、ゴマ粒をよく見つけるものです。まさに“鳥の目”。ノバトは電線に止まってデデッポーと鳴いていますが、全てお見通しなのかもしれません。


 一方、こちらは我が家に1羽いるニワトリです。4年か5年前に、明日は廃鶏で売られてしまうというのを2羽貰って来ました。ニワトリを飼おうと思っていたので、その習性を勉強するためでした。1羽は2年ほどで死んでしまいましたが、こちらは元気で生きています。
 ただし卵は生みません。「産まない」というのは正確ではなく、来てから2年はよく生みました。3年目に全く生まなくなり、食べてしまおうかどうしようかと思っていましたが、その年はトリ年だったのでそのまま飼い続けました。
 昨年の春先、小屋の中にタマゴガ五つ六つごろごろしているのを発見してびっくりしました。1カ月程生みました。今年は3月の2週間くらい生みました。季節の春が来るのと時を一にして、自分にも春の目覚めを感じるようです。


 ニワトリは犬猫と違って慣れないだろうと思っていましたが、全くそんなことはありません。よく慣れます。最近でこそ、寄る年波でやりませんが、私の肩や腕に飛びあがってエサをねだり、私が軽トラで帰ってくると、大きな声でカーコーカーコーと騒ぎ立てます。時々、小屋から脱走し散歩に行きます。妻と二人で捜しに行き、発見すると100メートル先でも、呼ぶとすっ飛んできます。この光景を、ある時通りがかりの人が見ていてびっくりしていました。
 私が作った小麦とトウモロコシと野菜、そして時々の魚の骨、私と同じ“祖食”です。ニワトリには不満かもしれませんが至って丈夫です。

 ニワトリ小屋に接してあるミツバツツジ、栄養豊かなせいかきれいな色をしています。左はシダレザクラ、つぼみがふくらんできました。