池上彰氏が朝日新聞コラム復帰

1月30日、池上彰氏が朝日新聞のコラム「池上彰の新聞ななめ読み」に復帰しました。慰安婦記事の検証不十分という池上氏の朝日批判記事の掲載を拒否されたことに対して、その後の執筆を拒否してきました。
氏は、朝日新聞が掲載を拒否したのは、「日本の大企業にありがちな典型的な誤りを犯した」としています。池上氏は、それを「問題の先送り」だとし、積み上がる不良債権を見ながら、何もしないで処理を先送りしてきた日本の金融機関と同じだと言います。
どこかで読んだ記憶があります。新聞編集のデスク会議がただの顔合わせで意見が出たことがない、という中堅記者の発言を。私達の身近な所でも、周りを眺めながらその場のやっかいが起こらなければいい、という問題の先送りは結構見られます。組織が陥る病として先送りや無責任が3.11でもあれほど言われ、その主張を率先して先導してきた朝日新聞がそのものだったとは、そういう規範や倫理がわれわれの社会では身につかないものかと、がっくりきてしまいます。