3介護保険の地域密着型サービスの事業者募集







 

 市のHPを見たら「日高市地域密着型サービス事業者の公募について」が出ていました。これは、第5期高齢者福祉計画・介護保険事業計画に基づくもので、市が計画的に進めている介護予防サービスの一環です。
 おやっと思ったのは、表の3番目にある「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」。
 この介護サービスは、平成18年の介護保険制度改正で導入された施設で、定員が29名以下の小規模な特別養護老人ホームです。高齢化がどんどん進み、認知症の高齢者や重い要介護者が増えてくるのでその対策のためで、入居対象者が施設がある市町村に住む人に限定されるので、日高市でも設置が望まれていました。
 以前は、この施設が1ヵ所できるだけで介護保険が上がるという試算が市からは説明され、すぐにはやらないと言っていたのですが、改定された第5期介護保険事業で計画化されたものです。
 武蔵台では、この施設が地区の問題として数年前から話題になっていました。旧武蔵台病院をこの施設に転用しようという話が事業者(武蔵台病院や数ヵ所の介護施設を経営する医療法人和会)から自治会に出されていたからです。介護計画を運用する市にも打診されていました。
 しかし武蔵台の地区計画には、この種の施設の建設は想定されていなかったので、建設が可能となるよう地区計画の変更が一昨年より進められ、埼玉県の認可が下りて実現しました。
 旧武蔵台病院の件は、話が出ているというだけで決まったわけではない。しかし、日高市の生活圏を3分割し地域密着の介護を充実させる地域包括支援センター設置と、この地域密着型介護老人福祉施設の設置を病院活用を軸に合体させれば、日高市民には一番良さそうです。
 今回の募集は2サービスの募集地域を日高市全域としていますが、これは24年度から26年度にかけての初めてのサービス開始なので地域を特定しないということらしいが、サービスの地域的偏りがないような配慮はされようです。
 ところで、なぜ平成26年からの開設なのに、もう事業者募集なのか。
 これは、開設に先立って県との協議が必要なのだが、それが着工の前年度、それまでに事業者を決めて準備するためにはもう募集なのである。


 それにしても、地域密着介護サービスと一口で言うものの、その区別とサービスの受け方を理解するのは大変。介護保険の制度がそうなのだから日高市の問題ではないのだが、介護保険事業計画を見ると、「地域密着サービス」には何と11種類もある。
 介護保険によるこの11種類の地域密着サービスが、日高市では24年度から、市内を3つに分けた地域で提供されるようになります。今までは東西の2地域でした。自宅を基本に身近な地域できめ細かく見てもらえるようになります。

 それにしても11種類。自分の状況に応じて、何をどう受けるのか理解するのは難しい。しかし、分からないでいいんだろうと思う。そこにケアマネジャーの出番があり、聞けばこれらを選択あるいは組み合わせて、ボケないよう、動けなくならないよう介護計画を作ってくれるんだろうと思います。
 介護が必要な高齢者の行動と生活が水も漏らさない緻密さで細分化され、どんな状況にも対応して貰えるよう作られています。それがサービスと対価いう形で産業化されていく過程でもあるのですが。
 介護のことを勉強すればするほどお世話にならないことを考えます。ボケないよう、動けなくならないよう、自分の遊ぶ・学ぶその他諸々の計画を立てて実行すること。いつまでも、こちらでありたい。