書店の棚巡り

 新年早々から年賀の品を買いに池袋へ行きました。書店に寄ってくる目的も。久し振りの大書店の棚廻りが楽しみです。買い物をサッと済ましてジュンク堂へ。
 この書店が池袋にできたときは嬉しかった。それまでは池袋には、東口に西武デパートのリブロ、西口に大盛堂という大型書店がありました。リブロは品揃えも比較的多かったのですが、スペースも狭く、知的産物を扱う空間ではなかった。ただ探して買う、という単に用を済ます場所でしかなかったと思います。大盛堂は余りに古臭かった。
 ジュンク堂ができた時の新鮮な感覚はよく覚えています。棚を見ながら空想と創造、思いつきと連鎖・連携、回顧と将来というように心と精神の躍動が沸き上がり、何時間でも飽きずにいたものです。棚と棚の間の通路には、それぞれのジャンルの小宇宙がひっそりと広がり、それに夢中になりながらも時間に気付くと急に疲労感に襲われます。
 そして、外に出て喫茶店に入りコーヒーを飲みながら、買ったばかりの本を開く――幸せな瞬間です。今日は、そんな気分を少し味わおうとやってきました。

 新刊の洪水です。