台風襲来

 最強の台風襲来のニュースにどうなることかと、心配でした。稲は少し倒伏しましたが、全体としては被害は発生しませんでした。農林48号の一部が倒れる兆しは台風以前からあり、その部分が倒れました。
 あちこちの田んぼで、稲刈りを済ませた後の、棒に掛けて乾燥させるはざがけをしてあったところは、風で随分倒れていました。これを起こしてかけ直す作業は大変な労力を要します。
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 強風に稲が揺らいでいます。一番向こうの5枚目が倒れた所。みどり米の穂が出揃いました。この色には驚きました。こんな赤い穂が出るとは予想もしていませんでした。強風に対してしなやかなに動くみどり米に力強い生命力を感じます。
 午後から、今年の稲のモミを譲ってくれた小川町のYさん夫妻が家族3人で田んぼを見にきました。
 そして、私の稲を見て、これ程いい出来だとは思わなかった。素晴らしい、と褒めてくれました。こんなに嬉しいことはありません。手で稲の茎を握りながら、株の張りがしっかりしている分蘖(ぶんけつ)に驚いていました。手植えの一本植えが一番いい、ということで意見一致。
 モミをいただいたのを切っ掛けに、この好意を絶対無にしないよう、今年は何が何でも頑張ると密かに決意しました。その心が天に通じたのか、今までがウソのように全く水が切れずいい結果が出ました。
 いっしょに来た可愛いお嬢さん。時々、話に相槌を打ったり、二言三言話します。その様子から栽培の話や仕事の段取りが分かっている感じです。
 聞けば“専業で”農業を手伝っているという。ということは、学校に行ってないということ? それは詮索せず、思わず、Yさんに言いました。
 「いいなあ、娘さんと農業出来るなんて。じゃぁ、後継者できたようなものだ」