取り残したジャガイモ

 じゃがいもの取り残しを掘りました。普通は6月頃掘り起こしてしまうのですが、この時期になってしまいました。私は、ただ単にこのために割ける時間がなかったということです。
 正直、こんなに遅く掘るのはどうかと少し心配していましたが、まったく大丈夫でした。芽も出ていません。これでわかりました。畑を次の作物に急いで用意する必要がなければ、むしろ、土の中に生きたまま保存するのがいい、ということです。
 
 品種は、男爵とメークイン。市販のたねじゃがいもではなく、全部自分で作ったじゃがいもをタネにしました。自作のじゃがいもをタネにしたのでは病気が出てダメだと、よくいわれますし、実際そのようです。
 しかし、私も今まで市販のを使ってきましたが、全部ではなく自作のを半分くらい使ってきました。今年は全量、自作タネです。病気は全く出ていません。
 自作のイモをタネにする時は、他のタネをまく時と同じですが、天恵緑汁で目を覚ませてやり、自力で成長していけるようにします。具体的には、天恵緑汁にかなり長く漬け込み、その後陰干しで乾燥させてから畑に移すようにしています。そして後は無肥料。
 肥料は一切やりませんが、花が咲く時期に草木灰を施します。これで、固く締まったジャガイモができます。昨年作のジャガイモはほとんど、全くと言っていいほど腐りませんでした。この腐らないイモ作りが、タネイモを自作にする鍵です。
 無肥料ジャガイモの味は抜群にうまい。ジャガイモをはじめイモ類は肥料のやり方でで味が非常に変わると思います。どんな野菜でもそうですが、畜糞を施したものは、確かにコクが感じられるます。それが、うまいということになるのかも知れません。
 無肥料の野菜はコクよりも植物本来のさわやかな味といえると思います。これも主観的なものなので、人によって違うでしょう。

 ジャガイモの畝には一面に何かの根がはびこっていました。白い根がそれこそ網の目のように伸びています。しかし、こういう根は作物に支障はなく、何らかの共生下の影響を及ぼし合っているのではないか。想像にすぎませんが、植物の根が分泌するものが栄養素になると思います。
 緑の葉は、ばらまいておいた大豆。これも自作の大豆をタネにしました。外に置きっ放しにしてしまった大豆に雨がかかって白くなったものを、捨てるつもりで播きました。立派に育って花をつけました。
 作物の栽培でも、通説が通用しない自然の現象が沢山あります。その発見も楽しいことです。