イチロー移籍決まる

イチローの移籍ようやくマーリンズと決まりました。年俸200万ドル(約2億4000万円)の1年契約。背番号は「51」。
ニュースで2回も会見を見てしまいましたが、何度見ても、イチローらしいユーモアと独特の言葉遣いがあって楽しいし面白い。球団幹部がわざわざ日本に来ての入団会見。幹部のイチローへの賛辞と、41歳が自身の運動能力についてよく考えているからこその言葉の噛み合いは、イチローの活躍を期待する気持ちが自然に湧き上がってきます。同時に、イチローが「ただただ恐縮する」という表現にあるように、マーリンズというチームの、なんと表現して良いか分からないが、大選手への敬意の意思表示はいい感じです。日本のファンに与えた好印象は、ビジネスシーンとしては大成功だったのではないだろうか。
ファンへのメッセージを求められたイチローの発言がおもしろかった。
前言は何だったか忘れましたが、
「……応援よろしくお願い致します」と結んだ。数秒の沈黙の後、
「とは言いません」
そして、応援して貰えるような自分をつくる、とか何とか言って、最後に、
「こんなメッセージにさせていただきたいがよろしいか」と結んだ。
これを見ていて笑ってしまった。
「応援よろしくお願い致します」は、試合で活躍したプロ野球選手がインタビューでよく言うせりふです。この発言を聞いて思う。いつも同じ表現に、野球選手はなんて語彙が乏しい人種かと。偶には気の利いた言葉を使え、と思ってしまいます。イチローも同じ考えをもっているのかもしれない。型通りの生き方を打破するイチローにとっては、アカの付いた言葉は揶揄の対象かもしれません。
私は一芸に秀でたプロスポーツ選手の話しが好きなのだが、限界以上の努力・訓練によって獲得された技術の世界をどんな言葉で語ってくれるのか期待してしまいます。最近、水泳のオリンピック選手で金メダルを取った人、以前から活躍していた……、誰でしたか思い出せませんが、それを感じました。
あっ、思い出しました。北島、です。
それと、名前は完全に忘れましたが、ハードルの女子選手。どこかの高校で1人の生徒を指導していたときの会話がよかったですね。